AMED 平成31年(令和元年)度「中央IRB促進事業」 成果物公開のお知らせ

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AMED 平成31年(令和元年)度「中央IRB促進事業」成果物公開のお知らせ

国立がん研究センター中央病院は、平成31年(令和元年)度「中央IRB促進事業」の課題「4多施設共同研究における事務局業務支援システム仕様に関する検討」に採択され、「多施設共同臨床試験グループのネットワークを活かした研究代表医師業務支援システムの仕様の構築」について検討を行いました。

臨床研究法施行により、法の下で実施する多施設共同研究の開始および管理に際して、実施医療機関と研究代表医師/調整事務局の間でやりとりが必要な書類が増加し、研究代表医師/調整事務局が担う各種文書の収集、確認、取りまとめ等の事務作業に伴う負担が大きくなりました。そのため、本課題では、国立がん研究センター中央病院臨床研究支援部門に所属するJCOG中央支援機構が中心となり、多施設共同研究において研究代表医師と多数の実施医療機関との間で特に膨大な事務作業が発生し得る「新規申請」と「変更申請」の業務プロセスを分解かつ見える化し、それらのプロセスを効率化するための手法を検討しました。

汎用性がある仕組みを構築するために、研究代表医師/調整事務局の業務に関わる多施設共同研究グループで構成されるJCTN(Japanese Cancer Trial Network) の意見を集約し、優先的に効率化すべき業務プロセスを同定しました。また、業務効率化の手段としては、導入と運用/保守の容易さ、および汎用性を担保するために、RPA(Robotic Process Automation)プログラムとマクロプログラムによる自動化処理を選択しました。

RPAプログラムとマクロプログラムの導入により、定量的には業務時間を削減することができ、約40実施医療機関が参加する多施設共同研究で換算すると、CRBに1回申請する際に要する時間は、1試験あたり約20時間の削減効果が確認できました。通常1試験あたり年数回のCRB申請が必要であり、試験数、実施医療機関数、CRB申請数が増えれば、さらに削減効果は増えることが期待されます。また、定性的な効果として、手作業に伴う単純ミスや確認漏れが減ること、および、単純ミスや確認漏れに起因する実施医療機関からの問い合わせ対応が減ることで、心理的負担の軽減効果にもつながっています。

成果物

以下の成果物はダウンロードして自由にご利用いただけます。なお、マクロプログラムやRPAの導入には、導入する組織の環境に合わせたカスタマイズが必要となります。

はじめに本報告書をご覧ください。本課題および以下の成果物の概要について説明しています。

JCOG中央支援機構における「新規申請」と「変更申請」に関わる業務プロセスを分解し、見える化した業務フローです。

以下の設計書①から⑤までがzipファイルに格納されています。展開すると設計書別のサブフォルダに分かれ、それぞれのフォルダに、設計書本文、プログラムファイル、テンプレートファイル等が含まれています。
ファイルの詳細については、各設計書のシート構成ファイルをご参照ください。

  1. 設計書①実施医療機関から提出された書類の受領処理、進捗状況確認、提出書類催促の自動処理

  2. 設計書②実施医療機関から提出された書類の内容、および、不整合のチェックの自動処理

  3. 設計書③実施医療機関から提出された書類と、前回書類との比較および変更箇所一覧作成の自動処理

  4. 設計書④JRCTへの変更箇所一覧の登録の自動処理

  5. 設計書⑤実施医療機関へのCRB承認資料共有の自動処理

参考:令和元年度第2回 認定臨床研究審査委員会・臨床研究実施機関 合同協議会 説明資料

「令和元年度第2回 認定臨床研究審査委員会・臨床研究実施機関 合同協議会」(※)で報告予定であった2020年2月時点の本課題の成果説明資料です。

※ 2020年3月3日に開催予定であった協議会は新型コロナウイルスの影響で開催中止となりました。