第8回JCOG患者・市民セミナー(アドバンス編)開催報告

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開催報告


 2024年2月17日(土)、JCOGが実施している臨床試験に関連する内容を、臨床試験に携わる医師とともに学んでもらうことを主旨として第8回JCOG患者・市民セミナー(アドバンス編)を開催いたしました。



テーマ「JCOG試験結果の解説」


今年度発表されたJCOG試験の立案から結果までの流れを、各試験の研究事務局の先生に解説いただきました。

 

プログラム(講義資料) 

  

講義1:患者市民参画について 丸山 大    
講義2: JCOG1101(子宮頸がん) 有本 貴英
講義3:JCOG1017(乳がん) 枝園 忠彦
講義4:JCOG1611(膵がん) 大場 彬博

参加メンバー

ご参加いただいたみなさま(掲載をご許可いただいた方のみ:順不同)

メインルームでの総合討論の様子

Q&A(ブレイクアウトルーム)

 講義の後、申し込みいただいた方々により6個のブレイクアウトルームに分かれて講義の感想や意見交換を行いました。30分間という短い時間ではありましたが、参加者のみなさまの活発なディスカッションが各ルームで行われました。

  • ブレイクアウトルームに参加するのはいつも楽しみです。先生方が質問に対して丁寧に説明されるので、とても分かり易いです。また患者の方もとてもレベルが高くて刺激をいただいています。
  • 以前参加した時にはこれからレイサマリーを作成する予定と聞いていたが、すでに配布している状態になっているのはうれしいです。
  • 全体の場では質問しにくかったので、少人数で答えてもらえる場があり、他の参加者の方々のご意見や、先生方のより詳しい説明が聞ける場があってよかったです。
  • 実際に先生方や患者さんのお話を聞けてとても良かったです。自分と同じ病気の方とお話しする機会は時々ありますが、他のがんの患者さんや先生とお話しする機会はあまりないのでとても貴重でした。また、先生方や医療関係者の方が「患者さんの声はとても貴重だ」というようなことを仰るのを聞くといつも感動します。
  • 毎度ですが、患者・市民の皆さんの発言から学ばせて頂いております。まだまだ、対等な対話という雰囲気でないので、継続することでもっと率直なやり取りができるようになっていくことを期待します。


各講義でお寄せいただいたご感想の一部をご紹介いたします

講義1:患者市民参画について

  • 患者・一般市民と医療者の意見交換の場であり、重要です。
  • 患者も研究の一員としてすすめられていることがよくわかった。
  • 参加・聴講回数が増えるたび、に理解が深まっています。
  • 前回とほぼ同様の内容でしたので、とても良い復習になりました。「the patient」と「future patients」のところ、とても分かりやすかったです。
  • 初歩的なことではあるけれども、本当は一番大事な部分だと思います。例えばPPIとは?レイサマリーって?みたいな。ここでつかえてしまうとただの難しい講義になってしまうので、最初の説明は復習のためにも大切だと思います。

講義2:JCOG1101(子宮頸がん)

  • 現在の標準治療だけで安心することなく、患者さんの日常生活での排尿障害や身体の負担を軽減する為に、日々先生方が新しい治療法を考えて下さってることは、非常に有り難く、心強く感じました。患者さんの声、大事ですね。/li>
  • 手術の臨床試験があることを初めて知りました。身体への負担が少なく結果も良い事がわかり、患者にとってありがたい事と思いました。
  • レイサマリー作成過程で、外部委員が患者視点での縮小手術のベネフィットを指摘し、排尿障害の低減を前面に打ち出す変更をしたとの経緯はPPIの真骨頂と思います。
  • 子宮頸がんの術後障害については当事者の困難が切実でした。術範囲を狭めても治療成績に大きな違いがないことは、朗報です。

講義3:JCOG1017(乳がん)

  • 主要評価項目の全生存期間が有意に延長できないのは残念でした。しかし副次的評価項目の中のQOLに関する項目に効果があったのを今後の臨床につなげて欲しいです。
  • 先生方の「本当か?」という疑問から、臨床試験になっていく様子はとても興味深かったです。
  • 試験設計の段階から年数を経て予期しなかった長期生存の患者の状況がこのように試験結果に影響を及ぼすことは驚きでした。臨床試験には長期の時間がかかります。今後の研究に示唆を含むお話でした。
  • 実際に先生方がどういう考えで、どういう苦労をされて臨床試験を行っているのかを感じることができました。乳がん患者は乳房に対する考え方が本当に様々で、手術をして取ってしまいたいという人もいれば、絶対に手術をしたくないという人もいるので、治療の選択肢が増えることはとても喜ばしいと思います。

講義4:JCOG1611(膵がん)

  • 中間解析でとまって、2つの試験治療ともnegativeであったことを示すことの有用性を分かりやすく説明されていました。
  • 第III相試験でも、第1回中間解析で参加者の不利益を防ぐために中止なることもあるのだなと勉強になりました。また、3群の比較試験というのも初めて聞きました。良い勉強になりました。
  • 試験が中止になってもその結果からわかる事もあると知りました。難治がんの治療の研究は大変な事と思いました。
  • 難しいお話なのに大変分かりやすかったです。「途中で中止になってしまうような臨床試験なのに、なぜそもそもスタートしたのだろう?」と思ってしまいそうなところですが、mFOLFIRINOXとS-IROXの効果になぜ期待をもてたのか、というところからお話ししてくださり、大変良かったです。

アドバンス編全体

  • 昨年参加した時は、レイサマリーについて、私は言葉自体理解できていなかったのですが、今回、理解が進みました。難しい言葉も繰り返し聞き学ぶことで理解できるようになるのだと実感し今後も学ばせていただきます。
  • いつも開催いただいてありがとうございます。背伸びして参加しています。毎回思うことですが、患者さんの参加が少ないように思います。先生方をこんなに身近に感じるセミナーは他にはないように思います。患者さんにどんどん参加して欲しいです。
  • 患者・市民からの参加者は基本的なことが分かっておられるので、今回のような臨床試験の結果の説明を背景や今後のことも含めて聞くことで、将来の外部PPI委員になられる方が増えてくるものと思います。
  • 参加するまで難しいイメージがありましたが、用語の説明など患者にもわかりやすかったです。研究者の先生方の優しさと熱意が感じることができ、良いセミナーでした
  • とても良い経験が出来ました。ありがとうございました。アドバンス編は難しい感じがしましたが、とても勉強になりました。
  • これまで何度か参加してきましたが、いつも難しくて、今回もお知らせが来た時に参加を躊躇していましたが、参加して良かったと思いました。

JCOG患者参画委員会事務局 木村綾 

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