
JCOG代表者 田村 友秀
JCOGは、昨年、創設20周年を迎えました。ほとんど何もないところから始まったJCOG、そして日本のがん臨床研究は、この20年間で世界のトップレベルに仲間入りするまでになりました。これも、JCOGの研究者やスタッフの尽力、多くの方々のご支援、そして何よりがん臨床研究にご理解いただいた患者さん、ご家族のご協力の賜であり、深く感謝申し上げます。
JCOGは、日本で唯一の公的研究費による多施設共同研究グループです。JCOGの目的は、多施設共同臨床試験を実施することによって、新しい標準的治療法(最も効果的な治療)を確立することです。JCOGは、1990年、厚生省がん研究助成金指定研究「固形がんの集学的治療の研究」班(主任研究者 下山正徳)において、米国のがん臨床研究グループSWOG(Southwest Oncology Group)を手本に、設立されました。
現在のJCOGは、運営委員会、中央支援機構(データセンター・運営事務局)、監視・管理機構(各種委員会)、研究グループで構成され、国際的に通用する臨床試験の実施とデータ保証ができる体制が整備されています。研究グループには15の専門分野別のグループがあり、日本全国から約180の医療機関が参加しています。
JCOGを取り巻く環境は近年大きく変わりつつあります。JCOGの母体ともいえる国立がんセンターが2010年に独立行政法人「国立がん研究センター」として生まれ変わりました。JCOGの主たる財源も、国立がん研究センター運営費交付金がん研究開発費となり、研究班の再編成が進められています。 また、新薬開発のグルーバル化が推進され、日本も多くの大規模国際治験に参加するようになりました。一方で、日本各地にがん臨床研究グループが誕生し、世界的に注目される臨床試験も実施されています。
このような変化の中で、我々JCOGの果たすべき役割は何か、新たな認識をもって取り組まねばなりません。日本の中で、そして国際社会に対して、どう貢献すべきか。JCOGとして取り組むべきテーマ、臨床試験は何か。JCOGの研究者には、この認識とグレードアップへの前向きな姿勢を強く望みます。JCOGは、これからもがん治療成績の飛躍的向上を目指して、発展を続けます。





